九州大学大学院工学研究院応用化学部門 機能材料化学分野 田中研究室

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 研究紹介

ナノテクノロジーの発展に伴い、近年、材料の微小化や薄膜化に関する要請が急速に高まっています。材料が小さくなると、試料全体積に対する表面や界面の割合が著しく大きくなります。表面や界面では3次元バルク状態と比較してエネルギー状態が異なるため、その構造と物性はバルクと異なります。したがいまして、薄膜を含むナノサイズの材料ではマクロな材料では見られない特異な現象が観測されます。言い換えますと、表面や界面の構造と物性を正確に理解し制御できれば、ナノサイズの有機高分子材料の機能性を飛躍的に高めることが可能となります。このようなコンセプトの下、私たちは高分子科学、物理化学、表面・界面科学を中心とした実験研究を行っています。

設計G

精密分子技術・高分子合成に基づいた材料創製を目指しています。特に、高分子の一次構造制御に基づき、ライフ・グリーンイノベーションに資する高分子界面を構築します。また、熱力学的濃縮現象を積極的に利用した新規表面・界面改質剤の創製も検討しています

構造・物性G

異種相界面における高分子鎖の凝集状態や熱運動特性の分子レベルでの解明を目指しています。単一非晶性高分子はもちろん、ポリマーアロイ、また、結晶性高分子に関しても検討しています。ナノコンポジット創製や接着現象の理解も興味の対象です。

バイオG

合成高分子と細胞や血液など生体との接点で起こる事象を物理化学的に解析し、高分子界面の物性制御に基づく生体制御システムの構築を目指しています。またDNAや天然ゴムなど生体高分子からなる新奇グリーンマテリアルの創製も検討しています。

デバイスG

有機電界効果トランジスタや有機薄膜太陽電池などに代表される有機デバイス界面の凝集状態および分子鎖熱運動性と有機デバイスの機能特性の相関を解明することを目指しています。

超分子G

ソフトマテリアルの粘弾特性における時空間不均一性とその階層性の解明を目指しています。超分子ゲルのゾル-ゲル転移の統一的解釈と制御も大きな課題です。また、高分子における主鎖・側鎖の自発的配向を積極的に利用した機能性界面の構築も検討しています。

機能材料化学分野

田中研究室

Tanaka laboratory

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