暖かさを感じる日も増えてきましたが、いかがお過ごしでしょうか。修士2年生の武谷と申します。時の流れは速いもので、私が研究室に配属されてから3年となり、3月に卒業となります。今回は、私の3年間の研究室生活を彩ってくれたもののひとつを紹介しようと思います。
それは、Netflixなどの動画ストリーミングサービスです。研究室が休みの日は、よくドラマやアニメなどを見て主人公の世界に没頭しました。最近のお気に入りは、「進撃の巨人」というアニメです。ご存知の方も多いかもしれませんが、人類と正体不明の巨人との闘いを描いたダークファンタジーです。いよいよ今年、最終章に突入するという事で、ラストに期待が高まっています。お気に入りのシーンは、宿敵である巨人の肩に乗り、相まみえるシーンです。
私はこのシーンを見た時、「巨人の肩の上に立つ」ということわざを思い出しました。論文検索ツールであるグーグルスカラーのトップにも大きく書かれている言葉で、先人の積み重ねた発見に基づいて何かを発見することを意味します。この3年間、研究を行ってきて、自分の研究は偉大な巨人(先人や先輩方)の上に成り立っていることを痛感しました。参考にした論文の実験手順や、よく使う装置などは、当然のことですが、多くの先生や先輩方の数えきれないほどの議論や試行の末に生まれるものです。研究者として、その様にして築かれてきた学問に敬意を払うと共に、その一端を自分も担げたかもしれないことをうれしく思いました。研究活動を通して、今まで当たり前のように享受してきた便利な生活も、そのようにして発展してきた科学技術の賜物であると再認識でき、巨人の肩の上から世の中を見ることができたのではないかと思いました。
最後に私事ですが、新年度から企業で働く事となりました。研究者として少しでも巨人に近づける様、精進したいと思います。