Stephen Forrest教授特別講演会を開催
2026年6月5日、米国 ミシガン大学、Stephen R. Forrest 教授を九州大学にお迎えし、特別講演会を開催しました。
Forrest教授は、有機フォトニクス分野を切り拓いてきた世界的研究者であり、有機EL(OLED)、有機太陽電池、有機半導体デバイスなどの研究において数多くの先駆的業績を残されています。また、現在も第一線で研究を続ける研究者として世界中の研究者に大きな影響を与えています。
安達は、1999年から米国プリンストン大学においてForrest教授の研究室でポスドク研究員として研究に従事しました。当時からForrest教授は、実験結果を単なる現象論として扱うのではなく、その背後にある物理を徹底的に理解することを研究の基本姿勢としており、その厳格な科学的アプローチは現在も変わることがありません。
講演会やその後での懇親会では、長年にわたる研究成果のみならず、研究者としての考え方や新しい研究領域への挑戦についても語られました。Forrest教授は研究活動と並行して、有機半導体物理を体系的にまとめた1000ページを超える大著を執筆されており、本分野の研究者にとって重要な指針となっています。その深い学識と圧倒的な知識量は、講演を通じて参加者にも強く伝わりました。
特に印象的だったのは、長年にわたり数々の業績を積み重ねながらも、なお新しい科学を創り出そうとする情熱を失っていないことです。講演後の質疑応答でも、学生や若手研究者からの質問に対して真摯に向き合い、研究の本質について活発な議論が行われました。
講演会にはOPERAをはじめ、学内外から多くの研究者・学生が参加し、最先端研究に触れるとともに、研究に対する姿勢や科学への探究心を学ぶ貴重な機会となりました。
OPERAでは今後も世界トップレベルの研究者との交流を通じて国際共同研究を推進するとともに、有機フォトニクス・エレクトロニクス分野の発展と次世代研究者の育成に取り組んでまいります。
安達千波矢教授コメント
Forrest教授は私のポスドク時代の指導教員であり、研究者としての基礎を学んだ恩師です。先生から学んだ最も重要なことは、「現象を理解したと思う前に、その背後にある物理を徹底的に考え抜くこと」です。今回の講演を通して、科学に対する厳格な姿勢と、今なお失われることのない研究への情熱を学生や若手研究者に直接感じてもらえたことを大変嬉しく思います。

Forrest教授(前列中央右)を囲んでの記念撮影。講演会にはOPERAおよび関連研究室の教員・学生・研究者が多数参加し、活発な交流が行われました。




