研究概要
研究概要 | 研究紹介 | 学生、企業のみなさまへ
現在、有機光エレクトロニクスの研究分野は、有機EL(OLED)の実用化により大きく開花し、次世代有機フォトニクスデバイスの創成を目指して、新材料の開発、薄膜デバイス化とナノ構造制御、有機半導体デバイス物理の確立が急務となっています。
光機能材料講座では、有機EL素子を基礎技術に据え、有機固体薄膜デバイスにおける電荷注入過程、電荷輸送、再結合過程の解明、励起子生成・失活過程の解明、さらに、高励起密度下での励起子失活過程の解明に取り組んでいます。また、有機半導体材料の新材料合成にも積極的に取り組み、研究室では、約1200種類の材料を保有しています。
さらに、次世代有機フォトニクスデバイスとして、高性能、高付加価値な有機(発光)トランジスター、有機太陽電池、有機メモリー、そして、有機レーザーダイオードの実現に積極的に取り組んでいます。そして、これらの個別デバイスの集積化を通して、オール有機物による電子回路の実現やフレキシブル光電子デバイスなど、従来のSiテクノロジーでは、実現できなかった新しい有機半導体エレクトロニクスを切り開いていきたいと考えています。また、有機デバイスの研究を基礎に、デバイス特性の飛躍的な向上を目指したナノ構造制技術、無機半導体との融合、生体分子と有機電子デバイス技術を結びつけた新しいバイオフォトニクス分野の創成も当研究部門の大きな研究目標です。
光機能材料部門は、平成17年10月に誕生し、約4年間が経過しました。JST戦略的創造研究推進事業【超高速ナノデバイス】領域における有機レーザーダイオードのプロジェクトおよびJST振興調整費【フレキシブルユビキタス端末】の研究プロジェクトの研究を推進し、現在、引き続き、経済産業省/NEDOによる【異分野融合型次世代デバイス製造技術開発プロジェクト】に参画し、新しい有機光エレクトロニクスの展開を伊都キャンパスにおいて進めています。
有機エレクトロニクスのような新しい研究領域では、有機化学、物性物理、電子工学など異分野間の交流が極めて大切であり、民間企業との共同研究の推進、国際学術交流を積極的に進めています。また、他大学、他専攻からの入学も様々なパス(工学府大学院物質創造工学専攻、大学院統合新領域学府オートモーティブ専攻)がありますので、研究室を希望される場合、是非、一度お問い合わせ下さい。