ENERGY
核融合と水素社会を、
計測から支える
核融合炉の燃料は水素の同位体たち(D₂・T₂・HD)。どれも赤外では見えず、ラマンだけがその場で読める分子です。水素エネルギーの純度管理も同じ土俵。
- 核融合燃料サイクルのその場計測
- 水素キャリアの純度・クロスオーバー監視
"見えないはず"の分子たちのスペクトル
CAVITY-ENHANCED COHERENT RAMAN SPECTROSCOPY
水素、窒素、酸素——。空気の99%を占めるこれらの分子は、赤外線には原理的に映りません。私たちは、その"見えない分子"の声をラマン散乱で聞き取り、共振器の力で信号を桁違いに増幅する。世界最高水準の感度で、分子を読む研究室です。
THIS LAB IN THREE NUMBERS
THE INVISIBLE MOLECULES
分子を調べる定番の方法は、赤外線を当てて「どの色を吸うか」を見ること。ところが H₂ や N₂ のように同じ原子が2つ並んだ分子(等核二原子分子)は、振動しても電気的な偏りが生まれないため、赤外線を一切吸収しません。どんなに高級な赤外分光器でも、原理的にゼロ。——でも、光を"散乱"させるラマン分光なら、話は別です。
やってみよう:分子に光を当てる
分子を選ぶと、赤外分光とラマン分光での「見え方」の違いがわかります。
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OUR INSTRUMENT
ラマン散乱には弱点があります——信号がとてつもなく弱いこと。私たちの答えが CE-CRS(共振器増強コヒーレントラマン散乱分光法)。向かい合わせた高反射鏡の間に光を閉じ込め、何千回も往復させて分子と出会わせることで、微かなラマン信号を桁違いに増幅します。装置は自分たちの手で設計し、組み上げます。
STEP 1
反射率99.99%級の鏡でつくる「光の檻」にレーザーを共鳴させ、内部の光を極限まで強める。
STEP 2
強められた光が分子の振動をコヒーレントに励起。散乱光には、分子ごとに固有の"指紋"が刻まれる。
STEP 3
増幅された信号から、分子の種類・同位体・濃度を一台で同時に読む。微量成分の検出にも挑む。
WHAT WE CAN DO
「見えない分子が読める」——それだけで、エネルギーから医療、宇宙まで、一気に世界が広がります。ひとつの装置・ひとつのスペクトルで、これだけのことが同時にできるのが私たちの強みです。
ENERGY
核融合炉の燃料は水素の同位体たち(D₂・T₂・HD)。どれも赤外では見えず、ラマンだけがその場で読める分子です。水素エネルギーの純度管理も同じ土俵。
HEALTH & LIFE
呼気に混じるわずかな H₂ や ¹³CO₂ は、腸や胃の状態を映す鏡。針を刺さず、その場で、リアルタイムに体内を読む——そんな診断の未来をつくります。
ISOTOPE FINGERPRINT
¹³C や D/H の同位体比は、分子がどこで生まれたかを語る指紋。ウイスキーの産地偽装から、CO₂ の排出源、そして彗星の水の起源まで。
WHAT YOU'LL GAIN
レーザーを駆使し、鏡に向かい合い、スペクトルと格闘する毎日は、そのまま「研究者としての基礎体力」を鍛えるトレーニングです。
解く力
問題を解決する方法を発案し、実行する能力
装置は思い通りに動かないのが日常。原因を切り分け、打ち手を考え、自分の手で試す。このループを回し続けた人は、どんな分野でも強い。
学ぶ力
情報を収集し、自ら学ぶ能力
光学、電子回路、プログラミング、化学——必要な知識は分野をまたぎます。「教わる」から「自分で調べて使う」へ。学び方そのものが変わります。
伝える力
自分の考えを説明し、相手を説得する能力
どんな発見も、伝わらなければ存在しないのと同じ。ゼミ発表から学会まで、「相手を動かす説明」を実戦で身につけます。
見つける力
まだ見ぬ課題を発見し、その価値を見出す能力
いちばん面白いのは、誰も問題だと気づいていない問題を見つけた瞬間。世界最高感度の"眼"を持つと、見つかるものが変わります。
私たちのミッション —— 科学的知識を基礎とした新しい価値を創出する。自らの専門性を活用して社会に貢献できる人材を、この研究室から世に送り出します。
研究室見学はいつでも歓迎です。緑色に光るレーザーと、鏡2枚の"光の檻"を、ぜひ自分の目で見てください。
現在見学の受け付けは一時停止しています。